スペインにおける日本の判決の執行

2019年05月28日

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スペイン国内において、日本の判決を執行することを考える場合、どのような手続きを取るべきなのでしょうか?

この問題は、日本の裁判所において勝訴判決を得たものの、相手方の財産がスペイン国内にあり、スペイン国内において当該財産を差し押さえたいような場合や、日本において離婚の判決を得たものの、スペイン国内において離婚の手続きを取りたいような場合などに問題になります。

このような場合、スペインにおいて、確定判決の承認手続きを採る必要があります。外国の判決を日本で執行する場合に日本で行う場合と同じような形とイメージいただければよいと思います。

当該確定判決承認手続はexequáturと呼ばれています(Ley 29/2015, de 30 de julio, de cooperación jurídica internacional en materia civilの41条~61条)。

そして、当該手続きにおいては、同法46条が規定する「不承認の事由」があるかどうか、が審理され、それがない場合に承認がなされる、ということになっています。

不承認となる事由としては、

公序良俗に反すること、
判決が防御権を侵害するものであること、
スペインの司法権に排他的に服する問題に関するものであること、
スペインの判決と矛盾すること、または
同様の内容について同じ当事者間にてスペインにて裁判が係属していること

などが、不承認事由として規定されています。

もっとも、どのような場合に不承認になるかは、個別の事案によりますので、ご検討されている方は、具体的にご相談いただければと思います。

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